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決断できない日本 ケビン・メア 感想

決断できない日本 ケビン・メアを読んでみた

夏休みで沖縄に行ったこともあり、この本、決断できない日本 ケビン・メア著を読んでみた。

著者のケビン・メア氏は国務省の外交官で日本担当を約30年勤め、最後は日本部長という要職にあったが、メディア(共同通信)の策略でその職を追われたという人。本書はその告発の意味も含めて本書を書いたのだという。

全体のテーマとして著者が書きたかったのは、日本人、特に政治のリーダーシップを取る立場の人間が「決断できない」のは、なんとかしなきゃならない、ということ。

そのテーマのもとに幾分のもどかしさも持ちながら、東アジアの緊張が高まる中での日米同盟の位置付け、沖縄が持つ地政学上の重要性、沖縄問題を題材とした日本の政治リーダーシップの問題、等々、アメリカの要職の人間が東アジアや日本、そして沖縄の現状をどう捉えているのか、などについて詳しく語られている。

学生時代、国際政治のゼミに入り、国際的相互依存や、欧州統合の意味等についてかじった自分としても、現在の東アジア情勢は単純な平和外交で片付かないところまで来ているのではないかと危惧している。憲法で書かれている様な平和主義の理念は大切にしつつも、アメリカというパートナーとの関係を重視した現実に沿った対応をしないと、この先の未来は暗いのではないか?と思う。

決断できない日本から決断できる日本へ。

本書は、日本贔屓のアメリカ人による、日本人への思いやりの書と捉えることができる。これからの日本を考える上で非常に参考になりそうだ。

今日の一文 p224 政治とは本来、ぶつかりあう価値を調整し、利害のせめぎ合いにぎりぎりの折り合いをつけて、最終的な決断を下す営みですが、日本の政治エリートはいつの間にか、そうした本来の仕事を棚上げする傾向が出てきた。決断しなければ、責任を取る必要がないからです。責任を取りたくないために決断しないという悪しき文化は、現代日本の政治社会の深刻な病巣となっていると言わざるをえません。

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2016年8月13日