営業本マニアックス

法人営業やテレアポなど、さまざまな営業のテーマに関する本を取り上げ、おすすめのタイトルをリストアップしてゆきます。

営業本バイブル11冊紹介

読み込んでおきたい営業のバイブル

 

数ある営業本の中でも、真にバイブルと呼ぶにふさわしい本って何かなという問題意識で11冊を取り上げてみる。

 

バイブルという名にふさわしく、版を重ねている本か判断できるように、日本でいつ頃発売されたかについても記載してみた。

 

屋上屋を架す、感じではありますが、ご紹介。

 

 

私はどうして販売外交に成功したか フランク・ベドガー

日本でも1953年1月には発売されていた。70年以上前に書かれた本。フランク・ベドガーは元々大リーガーだったが、怪我で引退を余儀なくされる。引退後保険販売職につき、一から、どうやって販売職のプロフェッショナルになったのか、その経緯や販売のコツ、関連するライフハックが語られている本。読むたびに何かしら発見がある本だと思う。心が熱くなる本、ということも付け加えたい。

 

私はどうして販売外交に成功したか

私はどうして販売外交に成功したか

 

 

 

 

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私はどうして販売外交に成功したか 感想

 

営業は断られてから始まる。 E・G・レターマン

1964年発売。当初は販売は断られてから始まるという題名だった。60年以上読みつがれている本。「営業にまつわる教えはこの本から始まっていると言っても過言ではない!60年以上読み継がれている、営業職に就いたら最初に読むべき伝説のバイブル」と表紙に出ているが偽りでは無い。

 営業職は断られるのが当たり前で、その断りを受けても顧客のニーズを考えることができる、と説かれている。

  

[新訳]営業は断られた時から始まる

[新訳]営業は断られた時から始まる

 

 

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営業は断られた時から始まる E・G・レターマン 感想

営業は断られた時から始まる  E・G・レターマンを再読して改めて営業としての心構えをつくる

強豪セールスの秘密 奥城 良治

1983年発売。著者は日産自動車販売で16年連続営業成績トップを取った伝説の営業マン。奥城さんの本はトップ営業の秘策とは何なのか、にこだわって書かれているのが特徴的。1980年代あたりの猛烈な営業の様子が読み取れる。営業の奥城鬼十則も一読の価値あり。

 

 

強豪セールスの秘密 (実日新書)
 

 

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強豪セールスの秘密 奥城良治 感想

 

エスキモーに氷を売る ジョン・スポールストラ

2000年6月発売。副題:魅力のない商品を、いかにセールスするか。NBAの弱小チームニュージャージー・ネッツの元社長で、マーケティングコンサル会社を経営する筆者が、そのネッツを題材に、ジャンプ・スタート・マーケティングという筆者独自のマーケティング手法を解説したもの。

 

 エスキモーに氷を売るような、厳しいセールス環境でも、立派に売り上げを作ることができる、その売る仕組みの作り方について、マーケティング的な観点からも営業という観点からも学べることは多い。

 

エスキモーに氷を売る ポケット版

エスキモーに氷を売る ポケット版

 

 

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エスキモーに氷を売るを読んでみた感想

 

凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク 佐藤 昌弘

2003年10月発売。著者の佐藤さんは、リフォーム会社の創業と経営を経てマーケティングコンサルタントとして活躍されている方。

 この本は、4つのステップで、的確な質問を繰り出すことで、お客さんの真意を汲み取り、汲み取った内容を考慮した上で販売を行う、という販売のあり方(「魔法のセールストーク」)について書かれている。”セールスが上手な人のやり方”が書いてあるのではなく、凡人でもできるというのがポイント。

 

凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク

凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク

  • 作者:佐藤昌弘
  • 発売日: 2014/08/08
  • メディア: Kindle版
 

 

 

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凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク 感想

 

最強の営業法則(旧名:私に売れないモノはない!世界No.1セールスマンが明かす「必ず売れる」セールステクニック) ジョー・ジラード

2004年5月発売。著書のジョー・ジラードは、イタリア(とくにシチリア島出身)移民のアメリカ人。”負け続け”の人生を送っていたが、たどり着いたシボレーの販売代理店のセールの仕事でチャンスを得て、12年間に渡りギネスブックの「世界No.1のセールスマン」に認定され、引退後セールスに関するコンサルや講演等を行っている人物。著者の売る気満々の強気の姿勢からインスパイヤーされることは多い。

 

 

 

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【レビュー】最強の営業法則 ジョー・ジラード 

 

営業の魔法 中村信仁

2007年10月発売。著者は広告卒業と同時に外資系フルコミッションの営業会社に入社し、外資系営業会社でトップセールスマンになった方で、営業道について説く幾多の書籍を書かれている。本書はある駆け出しの営業マンが、ひょうんなことからあるスーパー営業マンの個人レッスンを受けるようになり、徐々に営業マンとして成長してゆく、というストーリー。営業をやっていて良かったと思える素晴らしい本。

 

営業の魔法――この魔法を手にした者は必ず成功する

営業の魔法――この魔法を手にした者は必ず成功する

  • 作者:中村 信仁
  • 発売日: 2015/10/29
  • メディア: Audible版
 

 

営業の魔法 (<DVD>)

営業の魔法 (<DVD>)

  • 作者:中村信仁
  • 発売日: 2015/06/13
  • メディア: DVD-ROM
 

 

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中村 信仁 営業の魔法 この魔法を手にした者は必ず成功するを読んで営業やってて良かったと思った。

営業を物語形式で学べる 一押しの書籍 「営業の魔法 この魔法を手にした者は必ず成功する」 に関して

「何度も」読んで欲しい営業本を紹介したい。 「営業の魔法」中村信二著。

かばんはハンカチの上に置きなさい―トップ営業がやっている小さなルール 川田 修

2009年8月発売。著者の川田 修さんは1966年に墨田区で生まれ、学生時代はサッカーに打ち込み、慶応義塾大学卒業後にリクルートに入社。その後プルデンシャルプランナーに移り、営業職の最高峰であるエグゼクティブライフプランナーとして活躍された方。営業に取って本当に大切なことについて教えてくれる素晴らしい本。

 

 

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かばんはハンカチの上に置きなさい―トップ営業がやっている小さなルール 川田修 感想

川田 修 著『かばんはハンカチの上に置きなさい』を読んで

 

プロフェッショナルセールスマン ~「伝説の営業」と呼ばれた男の壮絶顧客志向

2013年12月発売。営業力で有名なプルデンシャル生命で、長くトップ営業として活躍し、惜しまれつつ急逝したという伝説の営業マン甲州賢さんについて書かれた本。お客さんのためにここまでできるのか、その徹底的な顧客志向は真似はできないけど、是非頭に入れておきたい。

 

 

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プロフェッショナル セールスマン 「伝説の営業マン」の壮絶顧客志向 感想

 

「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業 青木毅

2014年9月発売。著者は大阪工業大学卒業後、米国系の人材教育会社の代理店を2社経験した後、独立し、ビジネスコーチングをされている方。「たとえば?」「なぜ?」「ということは?」という3つの言葉を使った「質問型営業」のコツが書かれている。5年以上立っても支持され続けている本。

  

「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業

「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業

  • 作者:青木 毅
  • 発売日: 2014/09/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

無敗営業 高橋浩一

2019年10月発売。高橋さんは、東京大学経済学部を卒業し、外資系戦略コンサルティング会社を経て25歳で起業した方。これまでに3万人超の営業マンを指導、自身のコンペで8年無敗という偉業を成し遂げた営業のプロフェッショナル。営業において生じやすい「お客さまとのズレ」を指摘し、どのようにズレを改善できるかという部分に視点を当てている。

 

無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」

無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」

  • 作者:高橋浩一
  • 発売日: 2019/10/10
  • メディア: Kindle版
 

 

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明日からの営業に自信がつく本「無敗営業」を読んでみた感想

 

 

リンク重なるところもありますが、、、

 営業名著おすすめ12選

 

営業本おすすめの28冊

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ランキングで一挙公開



 

社会人歴約20年。その大半の時間で営業に関わってきて、色んな営業本を読んできました。

 

私が触れてきた営業に関する本で、特に役に立ったもの最強の営業本ランキングということで、列挙してみます。

 

これから営業を頑張りたいという人で、本を読んでみても良いかな、、、と考えている方は是非見ていただければと思います(なお、詳細記事があるものについてはそちらへのリンクもつけてありますので、是非参照ください。)。

 

まだまだ営業の世界は深いし(もちろん営業本の世界も深い)、この頃自分よりもできるかもしれない人に遭遇して多少自身をなくしたり、まだまだレベルを上げてゆかねばならないと反省しきりなのですが、、、

 

長くなりましたが、では営業本ランキングを始めます。

 

 

私はどうして販売外交に成功したか F・ベドガー

 著者のフランク・ベドガーは元々大リーガーであったが、不幸な怪我によって引退を余儀なくされ、その後保険セールスを一からはじめ、非常に苦労しながらも後に大成功を収めた人物。

 

赤面症で口ベタとか、元プロ野球選手ということとか、いろんな状況の中でいかにセールスで成功していったか、読むたびに非常に勇気づけられる本。

 

セールスの記録をつけろ、とか、質問をして相手にしゃべってもらえ、とかそういった具体的な手法ももちろん参考になる。

 

こうやって読み返すと、活動量を増やすことの大切さであったり、売り込みの姿勢をとりすぎないことであったり、改めて気付くことも多い。

 

「情熱の人となるには、情熱をこめた行動をせよ」

 

今日はこの言葉にやられた。

 

詳しくはこちら:

 

営業は断られた時から始まる E・Gレターマン

初めてこの本の名前を知ったのは新卒で入った1社目の時だった。その当時はまだ企画系の部署にいて営業は、かじっているぐらいだったのだが、営業するために生まれてきたと思われるような、マネージャーの人が、社内の色んなところにこの本の新聞広告をコピーして貼っていたので、すごく印象に残っている。

 

本の内容の前に、このタイトル自体が本当にセールスの本質を突いた重要な言葉だと思う。

 

一文引用しておく。

 「冷たい勧誘」こそ、営業に関していえるほとんどあらゆることを例証して余すところがない。営業とは、顧客が断ったときに始まるものであろうか。・・・「いりません」という返事は当然聞く言葉であって、万一この予期されたレジスタンスに合わなかった場合は、どうして面談を続けてよいものか、セールスマンとしては、とまどうだろう。 PP89-90

 

断られる事が前提、断られても次にあたる。また、チャンスがあれば再度営業する。そんな心持で営業したいものだ。

 

昔、有名なサイバーエージェントの藤田社長も、何度断られても、それを乗り越えて進んでいく気持ちがなければ、ビジネスマンとしては一流になれない、というような趣旨のことを言っていた。

 

精神論っぽくなってしまってあれだが、それでもなお、お勧めしたい本。

 

詳しくはこちら:


 

営業マンは断ることを覚えなさい 石原 明

今度は能動的に断れというタイトルで、2との違いがなかなか面白いが、お客様との対話の中で、どう流れを自分の方に引き寄せるか、という交渉術が語られている本。

 

よくテレビとかでセールスマンはペコペコするもの、という風に間違った既成概念を持ってしまう人が多い(私もその一人)が、いたずらに頭を下げてばかりしている必要は無い、ということが分かって、営業が非常にやりやすくなった。

 

そういう意味で、既成概念を覆すのにとっても役に立った。また、後半の”売れる仕組み作り”の部分も非常に参考になり、今でもよりどころとしている。

 

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プロフェッショナル講座 営業力 田坂広志

思想家としても有名な田坂さんの本。

 

「営業力」とは、商談という場において、「顧客の心」を細やかに感じ取り、「顧客の心」に、速やかに対処する力である。営業のプロフェッショナルに求められるその営みの根底には、人間としての高度な直観力と皮膚感覚がある。 

とか、

営業力とは、人間を売り込む力である。そして、人間を売り込むことによって、組織を売り込む力である。 

とか、セールスのテクニックの前に頭に注入しておきたい考え方が満載。

 

セールスには知識やテクニックも必要だが、それにも増して人間力を磨いておくことも大切だと気づかせてくれる本。

 

こう書いている私もいろんな反省すべき点が見つかって心を入れ直さなきゃならない、と思った。

 

 

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営業の魔法 この魔法を手にした者は必ず成功する 中村信二

中身としては、ある駆け出しの営業マンが、ひょうんなことからあるスーパー営業マンの個人レッスンを受けるようになり、徐々に営業マンとして成長してゆく、というストーリー。

 

そのありきたりのストーリーの中でも学ぶところ・心に響くところの多い、素晴らしい本。私もこの本を読んで営業をやっていてよかったという魔法にかかってしまった。

 

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柴田和子 終わりなきセールス

第一生命で生命保険の販売で30年連続で日本一を記録した伝説のセールスレディ柴田和子さんが集大成的に書いた営業本(今でも「柴田和子伝説」というキーワードがよく検索エンジンで検索されているようで、すごい。)。

 

若干自慢話的な要素が無いこともないが、年間で440億販売したという記録を持つすごい保険のおばちゃんの営業論は、考え方・心の持ち方・お客さん作りのようなものを中心に本当に参考になった。

 

特に、これだけの人でも営業の基本や人間力の大切さを強く説かれていて、強く印象に残った。 保険営業というと、個人営業?と思いがちだが、柴田さんは法人中心に活動されているため、法人営業を行っている人にこそおすすめ。

 

やはり、諦めないでチャレンジを続けることがセールスの基本中の基本なんですが、大切なのは特別ノウハウや特別なやり方なのではなく基本だと、私はいつも思っています。P72

 

今後30回ぐらい読み返す必要がある本。 ちなみに柴田さんについては、1992年に書かれてベストセラーになった正々堂々のセールスもいかに日本一に上り詰めたのかの詳しい話が書かれていて面白い。

 

 

こちらも是非:法人営業向けおすすめ本7選

 

詳しくはこちら:

 

 

僕は明日もお客様に会いに行く。 川田修

著者の川田さんはこのランキングの下に出てくる「かばんはハンカチの上に置きなさい」という本でも有名だが、リクルートからプルデンシャル生命に移り、2000名中の1位にもなったことがあるという人。

 

現在もエグゼクティブ・ライフプランナーという肩書で営業に従事されているとのこと。 この僕はお客様に会いに行く。はその川田さんが営業の真髄について伝え るために、ストーリー形式で書いた本。

 

概要としては、上で紹介した営業の魔法同様、若手営業マンが、トップ営業マンに1ヶ月指導を受け、営業として覚醒し、目覚ましい成長を遂げる、という成功ストーリー。

 

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営業の悪魔 長谷川千波

主人公は新興の営業代行会社MUGENの入社3年目、南原航介。航介はたまに売れることもあるという感じで、営業現場で苦しんでいる、瀬戸際の若手営業マン。 その航介がとあるきっかけで、MUGENグループの実質のナンバーツー滝沢本部長の特命で、全国に散らばるトップセールスマンの営業に同行し、詳細をレポートする、という業務にあたるようになる。

 

クセのある営業マンへの対応に四苦八苦しながらも、なんとか彼らの営業に触れ、レポートにまとめてゆくのだが・・・といったストーリー。 3人のトップ営業マンのセールスの極意が、ハラハラドキドキのストーリーの中で臨場感とともに書かれていて、なかなか面白い本。

 

私も若い頃リクルート出身という営業の上司に同行した時にこういう営業があるんだ、と感じた経験があるが、読者にそんなことを擬似体験させてくれる本だ。

 

 

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超一流セールスマンの秘密 奥城良治

長く日産のトップセールスマンであった奥城良治さんが、これまた各業界のトップセールスマンに同行し、滅多に表に出ることのない秘中の秘に迫るという、なかなかすごいコンセプトの営業本。

 

トップ営業マンはどのような人生を送っているのか、一日をどのように過ごしているのか、セールスの現場で何を語っているのか、が同行取材を通じて明らかにされる。

 

リアル感がすごい本。 今の時代、結構スマートな営業がもてはやされるのは仕方がないが、こういう営業もあることを知っておくのは損ではないはず。

 

詳しくはこちら:

 

 

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術 ニール・ラッカム

昔、駆け出しの頃当時勤めていた会社の営業研修で「SPIN」について学んだ。その当時の記憶としては、聴く技術という部分が残った。

 

このたび、会社の上司にすすめられてSPINを生み出した本人が書いたオリジナル版を手に取ってみた。

 

商談の中でいかにニーズを発見し、SPIN(Situation Questions 状況質問|Problem Questions 問題質問|Implication Questions 示唆質問|Need-payoff Questions 解決質問)を使って、潜在ニーズを顕在ニーズへと育てていくか、その方法が各種調査を通じて科学的に書かれており、大型商談の対し方が非常に良く理解できる。

 

なお、私が研修で習ったのはこの営業の「聴く技術」SPIN 「4つの質問」「3つの説明」を書かれたSPINの日本総代理店ケンブリッジ・リサーチ研究所の古淵さんだった。こちらの書物もSPINについて平易に書かれていておすすめ。

 

詳しくはこちら:

 


次は営業本ランキング11位〜20位もどうぞ


 

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女性営業本おすすめできるのはこの8冊!

女性営業

女性営業の書かれた営業本をまとめてみた。

女性の営業プロフェッショナルの書かれた本をまとめてみた。女性ならではのきめ細かい営業、相手の懐へ飛び込む営業(私の経験上では、男性の前になると一気に態度を豹変する女性営業の先輩などもいた。)、強い思いでガンガン攻める営業などなど、一様ではないがどの方も個性があって面白い。

終わりなきセールス 柴田和子

第一生命で、生命保険の販売で30年連続で日本一を記録した伝説のセールスレディ柴田和子さんが、自らの集大成的に書かれた営業本。年間で440億販売したという記録を持つすごい保険のおばちゃんの営業論は、考え方・心の持ち方のようなものを中心に本当に参考になる。


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営業の悪魔 チキンハートでネガティブ思考のお前に何ができる? 長谷川千波

営業代行会社の瀬戸際営業マンが、特命で全国に散らばるトップセールスマンの営業に同行し、詳細をレポートする、という業務にあたるようになる。そこで彼が目にしたものとは?トップセールスは現場で何をやっているのか?営業で有名な中央出版でトップセールスになり、営業所長などを歴任し、コンサルタントとして独立した筆者による、実体験を踏まえたストーリーに引き込まれる。


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人見知り社員がNo.1営業になれた私の方法 長谷川千波

同じ長谷川さんによる本。営業では類型化されているような多弁で・気おくれなく・誰とでも交流できるというような「コミュニケーション能力」はあまり必要ではなく、たとえ人見知りで無口な人でも必要な”営業としてのコミュニケーション能力”を身につければ成功できる、というのが本書の主題。長谷川さんが営業としてやって来れた理由がなんだったのか、自慢話ではなく、因数分解して書かれているのでためになる。


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497日連続で契約を取りまくった私の営業ルール  高橋彩

大手の銀行で一般職で窓口業務からはじめ、その後金融商品の営業になり、497日連続で受注を取り、現在は独立して営業コンシェルジュとして活動している女性。 通読して、497日の連続受注を可能とした営業方法がしっかりと書いており、題名に偽りなしというのが伝わってきた。全体として、やるべきことを根気強くきっちりとやっている印象。


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保険のない国から来た私がトップセールスになれた理由 周 小異

社会主義の国中国には保険という概念自体が無いそうだ。その中国から日本にやってきて、日本で結婚し、保険のほの字も知らない状態から、最初は保険の勉強ができればぐらいの気持ちで日本生命に入社し、トップ営業にまで上り詰めた、周 小異さんが書いた本。

言語・文化の壁を、圧倒的な努力で乗り越える。そうした努力が必要だったからこそ、逆に厳しい保険営業も乗り越える力もついたということが有る様だ。お客様の心をどうつかむか、どうお客様を選ぶか、その努力の過程や営業の工夫から学べることは多い。


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失礼ながら、その売り方ではモノは売れません 林 文子

現在横浜市長をしている林 文子さんのホンダからはじまって、BMW、フォルクスワーゲン東京など、主に自動車の営業で、キャリアを積み重ね、最後は社長にまで上り詰め、その手腕を買われてダイエーの建て直しに向けて社長に就任され、今は横浜市長をされている方。この本は、その林さんの体験的”営業”論。一人一人のお客さんを大切にしながら、お客さんに合わせて、その心を動かすような質の高いサービスを提供する、林さんの手法には学ぶところが多い。


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強運 元谷芙美子

C Mでも有名なアパホテルの社長元谷芙美子さんの本。アパホテルの爆発的な成功の秘密を語る同書は、元谷さんが普段どう考えて生きているので運を引き寄せることができているのかおを教えてくれる本。実は元谷さん、営業大好きを公言している方(というか不動産を扱うバリバリの営業ウーマン)。同書は運を掴むということだけではなく、契約を取りたい一心で営業活動をしない、お客さんを好きになる、など、営業をする上で大切な心持ちについても多数書かれていて、一読の価値ありだ。

たちまち7倍アップ! テレアポ魔法の絶対法則 吉野真由美

著者はどうも有名な幼児教材(子供を持っている人なら大体想像できるのではないか?)の販売でかなり名前を売り、そのあとテレアポ専門の会社を作った人であるらしい。ストレスなくできる、誰でもできる、お客様の心の動きに合っている、という3つの特徴を持つ独自の営業手法をウリにしているとのこと。テレアポについて実体験に基づき、具体的な施策や、それによって生じた数字などもしっかり掲載されていて参考になる。



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感銘を受けた営業に役立つ本3選

役に立つ営業本

感銘を受けた営業に役立つ本3選

毎日のように新しいビジネス本が出版されている現代。どれも興味を引く内容で、どれが一体役に立つのか迷ってしまいますよね。

そこで今回は、ビジネス本の中でも「営業に役立つ」という点に絞って、私が感銘を受けたビジネス本を紹介したいと思います。

プロフェッショナル講座 営業力―「顧客の心」に処する技術と心得 著:田坂広志 刊:ダイヤモンド社

説得力と応用の利く理論に関して他のビジネス本より頭一つ抜けているのが本書。

ただの方法論ではなく、その方法論を取るための精神論に至るまで解説してくれています。

昨今様々なビジネス本にみられる「顧客の操作」という考え方を超え、「顧客の心」に理解を示しその流れを把握して顧客をいざなう営業力の神髄に迫っています。営業とはそもそも何なのか?営業に必要な心構えとは?

そんな営業の根本にも迫っていて、また実践したくなるテクニック論も記された名著です。

関連記事 プロフェッショナル講座 営業力 田坂 広志を読んでみた感想

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お金とユダヤ人 富を引き寄せる5000年の秘密  著:石角完爾 刊:SBクリエイティブ

一見営業とは関係なさそうに見える本書。しかし、ユダヤ人のお金に関する考え方、交渉術のノウハウなどは間違いなく営業に生かされる考え方です。

現状、日本で刊されるユダヤ人関連の書物には、陰謀や憶測に満ちた眉唾なものが多いのですが、これは違います。

ユダヤ人やユダヤ教徒は関係のない外部の人間が書いたものではなく、改宗ユダヤ人である著者のメッセージは、まさに生のユダヤ人の声。

日本人では到底思いつかないような、ユダヤ人の思想を学ぶ上で、必読の名著だと言えます。

お金とユダヤ人 富を引き寄せる5000年の秘密
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僕は明日もお客様に会いに行く。 著:川田修 刊:ダイヤモンド社

ビジネス本はどれもそれなりに役立ちますが、何せ実用書なのでなかなか読むのが難しい。

そんな人にお薦めなのが本書。これ、じつは小説なんです。

ベストセラービジネス本『かばんはハンカチの上に置きなさい』でおなじみの川田修氏の著作である本書は、新人営業マンと伝説の営業マンが織りなすストーリー仕立て。

その中に書かれている伝説の営業マンの一言一言は、半端なビジネス本なんか寄せ付けないほどの説得力。

もちろん小説ですから、ストーリーも面白く、感動のラストは涙を誘うこと間違いなし。 営業に役立つことは間違いないですが、人生にとっても役立つ本であると確信する、異色の一冊です。

僕は明日もお客さまに会いに行く。
僕は明日もお客さまに会いに行く。 川田 修 ダイヤモンド社 2013-04-19 売り上げランキング : 17525 Amazonで詳しく見る by G-Tools

いかがでしたか「営業に役立つ」を基準に選んだお薦めの本。

どれも個性的で、かつ営業に役立つ営業マン必携の本だと確信しています。ぜひ一度目を通してみてはいかがでしょうか。 (Writer:Yasu Nagao)

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【レビュー】誰と会っても会話に困らない 雑談力サクッとノート 櫻井 弘

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雑談を考える

 

本日は櫻井 弘さんが執筆された「誰と会っても会話に困らない 雑談力サクッとノート」をご紹介いたします。

 

この書籍は、序章、第1〜5章、コラム5本のボリュームとなる、ビジネスパーソン向けのマニュアル本です。

 

営業マンから新入社員、中堅社員、そして部下を持つ管理職まで、幅広く役立つ会話マニュアル集です。

 

あなたの雑談は間違ってる!? 雑談は聞くことが9割だ」という見出しの序章からスタートします。

 

この序章の見出しだけでも説得力ありますね。

 

私が営業部にはじめて配属になった頃、当時の上司より「雑談力を高めなさい」と言われた記憶があります。

 

商談の前半と最後に挟む雑談がヒューマンスキルとしてとても大切だと指導がありました。

 

古いテレビドラマにありがちな「さすが部長、いいネクタイでございますねぇ〜」というようなゴマスリとは真逆の「雑談力」とは? 雑談力、それは我々ビジネスパーソンにとって、他者とのコミュニケーション上とても大切なトークスキルです。

 

仕事の話しかできないビジネスパーソンはとてもツマラナイ。

 

仕事以外の話、つまり「雑談」によりコミュニケーションを向上させていき、人間関係を円滑に構築する力ではないでしょうか。

 

この書籍では、様々なシチュエーションでの会話見本が、各章ごとに多く記載されていますので、即戦力として使える会話マニュアルです。

 

また、雑談のコツは、「相手の話を上手に聞くこと」とあり、「これができれば会話がスムーズになり、良い関係性を作れる」と語られています。

 

例えばクライアント新担当者の、好みや性格がまだ分からない段階で、会話に困った時には、目に入った物を話題にすると良いとあります。

 

一部抜粋します。

 

■取引先の新しい担当者に

<ダメな会話例> ○○○○をお使いなんですね。

<良い会話例>

自分 「タブレットはやはり便利そうですね。」

相手 「もうこれなしじゃ仕事ができません。」

自分 「私も欲しいんですけど、どれを買えばいいですかね?」

 

■取引先で応接間に案内されるまでのシチュエーション

<ダメな会話例> 御社に伺うのは2回目なんです。

<良い会話例>

自分 「すごく綺麗なお花ですね。」

相手 「いつも私が手入れしています。」

自分 「あれは何という種類ですか?」

 

こんな感じの会話の持っていき方(次の会話へのひろげ方)がたくさん紹介されています。

 

また、クライアントや業務取引先だけではなく、上司や同僚との会話例もありますので、社内でのコミュニケーションの質を向上させられるかと思います。

 

 

個人的に一番グッときた会話例をご紹介いたします。

 

■取引先のパーティーで

<ダメな会話例> 話す人がいないんですよ。

<良い会話例>

自分 「居場所がなくて困りますよね。」

相手 「実は私もそうなんですよ。」

自分 「今日はどちらからいらっしゃったんですか?」

この会話のポイントとして、「弱みが共通点になると、通常よりも強い結びつきが生まれる」とあります。

 

この共通点、つまり相手との共鳴が、ビジネス上の会話ではとても大切ですね。

 

営業マンでいうところのラポールの構築でしょうか。

 

スムーズな会話の回し方が、わかりやすく説明されていますので、他者との会話の空気感を良くしたい方にはピッタリな書籍となっています。

 

他にもたくさん例がありますので、ぜひ読んでみてください!とても勉強になります! ちなみに「会話」と「対話」には違いがあるそうです。

 

「会話」は、わかり合える文化を背景として行うコミュニケーション、「対話」はお互いに異なる価値観の人の間で、異文化を説明しあうコミュニケーションであると、別の書籍ですが「リーダーの基準 見えない経営のあたりまえ 清水勝彦著」に記載がありました。

 

会話って奥が深いですね。 私も聞き上手を目指して、自身のコミュニケーションスキルを向上したいと思います。 @カイト

 

 

 

ぜひ、以下の記事もあわせてお読みください。


【レビュー】ワルに学ぶ黒すぎる交渉術

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本日は多田 文明さんが執筆された、「ワルに学ぶ黒すぎる交渉術 」をご紹介いたします。黒い表紙で「ワル」加減が満載の書籍です。

 

 

まずは下記を読んでみて下さい。

 

・なぜ、オレオレ詐欺のトークは「聞く7:話す3」なのか? → 説得するときに7割は傾聴することに徹し、情報を聞き出す。

 

・詐欺師の話術は「マッキンゼー式」だった!?

→ 話の内容を「3つ」というわかりやすい形にして、順をおって話す。

 

・なぜ、頭のいいワルはロジック・ツリーを使うのか?

→ 仮のゴール設定をしてから、その実現への道筋を考える仮説思考で、相手の心を奪う。

 

・詐欺師はD・カーネギー「人を動かす」のメソッドを応用する

→ 相手が欲しがっているものを与え、自ら動きたくなる気持ちを起こさせる。

 

 

上記文章は、本のカバーに記載されている、詐欺師の手口というか、考え方・方法です。

 

つまり、「ばあちゃん?俺だよオレオレ、実はさ、困ったことが起きてしまって。急だけど200万貸してくんない?車をぶつけたんだよ」という簡単なトークだけじゃなかったのです。

 

そこには考えつくされた戦略・戦術がありました。

 

世の中にはびこる犯罪には、ビジネスパーソン顔負けの営業スキルや、優秀なマーケティングが活かされていたという文字通り驚きの書籍で、各章に細かく手口やトークスプリクト等が記載されています。

 

こういった書籍は多くあり、ヤクザに学ぶ交渉術等が有名です。以前読んだ本ではヤクザの追い込み方が非常にロジカルであるという内容でした。

 

確かに営業マンには勉強になります。

 

 

この書籍の中で、私が一番驚いたのは、マッキンゼーで有名なマジックナンバー「3」が多用されていることです。

 

「ポイントは3つあります。ひとつ目は◯◯、ふたつ目は◯◯◯、3つ目は◯◯◯◯です。」という定番トーク。

 

1つや2つでは足りず、4つ、5つでは多すぎからの「3」を選択です。

 

そして、傾聴して重要な情報を引きだし、1回や2回の電話では勝負に出ずに、まずは安心させて、ここぞのタイミングで一気にクロージング。

 

ターゲットを信じこませるための最強のトークテクニックと、嘘で固めたリアルなシーンが用意されていたら、そりゃ被害は減らないなと感じます。

 

定年退職された方達を騙すのに、最強テクを使っている構図なわけですから、弱肉強食、ライオンが本気出して無抵抗のウサギを襲うのを簡単に想像できてしまいます。

 

彼らのやっている事は犯罪ですが、そのスキルや一連のフローなどは一流のマーケティング、一流の営業スキルなのです。

 

しかも、脈なしのターゲットには時間を使わず、早々に切り上げて、効率化を図るとか。やっている事は完全に熱心な営業マンですよね。

 

彼らが仮に普通に働いていたら、その企業は毎月売上目標を達成できています。 そんな彼らの営業テクニックを、正統派の私たちも盗んで使っていきましょう。

 

身内や知人に伝えて詐欺の予防策として、そして頑張り屋さんの営業マンにオススメの一冊です。 @カイト

【もくじ】 第1章 心をつかみ「思い通りに動かす」言葉の選び方 ●なぜ、オレオレ詐欺師のトークは「聞く7:話す3」なのか? ●キャッチセールス「ぶっちゃけ話」の起承転結 ●凄腕ワルは、客に「そうですね」「なるほど」しか言わせない

 

第2章 深層心理を活用して「人を操る」ための考え方 ●なぜ、頭のいいワルはロジック・ツリーを使うか? ●「お金がほしい」焦りを手玉に取る、「損して得とれ」戦略 ●「情報は秘匿するもの」。情報料を巻き上げるロト6詐欺犯

 

第3章 ペースに巻き込み「その気にさせる」心の距離の縮め方 ●詐欺師はD・カーネギー『人を動かす』のメソッドを応用する ●なぜ、婚活に焦る者は高額分譲物件を買わされるのか? ●年金個人情報流出「ワルはこう仕掛けてくる! 」

 

【レビュー】営業で1番になる人のたった1つの習慣 森功有

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営業で1番になる人のたった1つの習慣

新規開拓営業でおすすめの本8選中の一冊の紹介。

 

何かのメディアで紹介されていて気になって、この営業で1番になる人のたった1つの習慣という本を手にとってみた。

 

題名通り非常にシンプルに1つの手法について、書かれており、期待通りの一冊だったので、紹介してみたい。

 

著者は富士ゼロックスや人材コンサルティング会社での営業経験の中で、この”たった1つの習慣”を見つけ、実践し、多くの方に教えてきた方であるとのこと。

 

 

なにはともあれ、この本で最も重要なメッセージは

 

たった1つの習慣=トップにアプローチする

 

以上である。

 

 

この本ではアプローチ先のリストの作り方(後述するマーケティング及びターゲティングの方法)と、実際どのようにアプローチを進めてゆくか、具体的にしっかりと記述してあって非常に勉強になった。

 

中でも次の方程式はなかなか分かりやすい。

 

営業=マーケティング+ターゲティング+セールス

 

 

簡単に説明すると、、、

 

マーケティングのイメージ:従業員100人以下の中小企業を狙う、東京が本社の会社を狙う、、、

 

ターゲティングのイメージ:どこの企業の誰にアプローチする、、、

 

といった感じ。

 

 

著者によると、

 

トップアプローチは、どこの企業の誰にアプローチするかを決める、すなわちマーケティングとターゲティングを完璧にするところから始まる。

 

そして、3つすべてを満たす営業マンが少ない現状では、だからこそ、トップアプローチは成果が期待できる、とのこと(P60あたりを少々まてとめて抜粋)。

 

この後、具体的なターゲティングを手法等説明されるが、非常に実際的で、一つの手法として参考になった。私の今までの営業の肌感からも納得がいった。

 

詳細は本書に譲るが、今まで以上にターゲティング・マーケティングに力をいれてゆきたいと思った次第。

 

あと、誰でも緊張するトップ層との面談で必要なのは、知識や見識ではなく胆力や度胸である、という指摘についても改めて胸に刻んだ次第だ。

 

紹介されていたツール等含めて早速実践してみたいと思う。

 

何年営業をやっていても、やはり集客が最も大きなテーマのまま残っている。会社の机の前にしがみついているのではなく、もっとクリエイティブに色々やっていかなければならない。

 

この本も営業としてクリエイティブになるためのヒントをくれそうだ。

 

 

営業で1番になる人のたった1つの習慣目次
序章 目標達成率1000%を達成した「たった1つの習慣」
第1章 デスクで簡単にできるターゲットの絞り方
第2章 必ず読んでもらえる手紙の書き方
第3章 テレアポを成功させる電話のかけ方
第4章 誰もが緊張する初回面談の乗り切り方
第5章 トップアプローチの真髄面談後の重要戦略

 

次はこちらもどうぞ

 

【レビュー】安藤忠雄 仕事をつくる 私の履歴書

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新規開拓営業でおすすめの本8選中の一冊。

 

以前から読みたいと思ってブックマークしていたこの本、安藤忠雄 仕事をつくる 私の履歴書。日本経済新聞の”私の履歴書”に連載したものをまとめたものだ。

 

中々中古価格も下がらないし、買う機会のないままでいたのだが、たまたまチャンスがあり、購入してみた。

 

本としては、安藤さんがまったく土地勘の無いところから、そして圧倒的に不利な状況から、いかにして世界を代表する建築家になったのか、その苦闘の歴史を中心に書かれている。

 

有名なのは安藤さんが高校時代にプロボクサーとしてデビューしたりした経験の持ち主であること。

 

また、学歴社会である建築の業界の中では異色にも、大学進学ができず、独学で建築を学んだということ。

 

いかに自分の仕事を作っていったのかが、自分とは違う分野とはいえ、非常に興味深かった。

 

参考までにちょっと引用してみると

 

 p43 > 「独学で建築の道を歩むと決意した私は本を読むことから始めた。と同時に、作図の基礎、グラフィックデザインなどは通信教育で学んだ。しかし、文筆家が膨大な量の本を読むのと同じように、建築家は空間を身体で体験する必要がある」

 

 P59 > (若手について語った部分で)気力、集中力、目的意識、強い思いを持つことが、自らに課したハードルを越えさせる

 

 P80 > ・・・空き地を見つけると、勝手に空想の建築をデザインした。所有者が分かればこういうものを建てないかと提案に行った。むろん「頼みもしないことを」と追い返される。私は当時から仕事は自分でつくらなければならないと考えていた。

 

P187 > (教え子の東大生に向けた言葉として)大学を出た後、厳しい現実を生き抜いて自分の仕事を貫くために必要なのは、何としてもあきらめない貪欲さだ。最高学府に集うエリートだからこそ、誰にも負けない、強く熱い心を持ち続けて欲しいと思う。

 

p189 > (コンペについて語った部分)現実を突きつけられ、負けからまた学ぶ。しかし、そういった不安と緊張感の中でしか生まれない創造力がある。挑戦しなければ、向上は望めない。

 

などなど、”仕事をつくる”とは?が分かる金言が多数出てくる。

 

この本はそうした安藤さんのどうやって仕事を作ってきたかという半生記とともに、豊富な写真により建築家としてどのような仕事をしてきたのかについても知ることができる(写真集を見ているような感覚に陥る部分もあった。)、1粒で2度美味しい内容となっている。

 

日本という国への愛情や、出身地大阪への愛情、若い人間へのエール、そういったものもビンビン伝わってきた。

 

すらっと読めてしまうが、自分の今の状況を反省するのにちょうどいい本だった。 緊張感・集中力・執念、、、そんなものが圧倒的に足りない、といったところか。

 

もう少し実際どうやって案件をとってきたのか、というところにフォーカスがあたっていたら、とも思ったが、それは連戦連敗という別の書物の方に書かれてる様子。

 

ぜひ今度そちらも手にとってみたいと思う。

 

 
仕事をつくる目次
建築家の仕事
母の生家へ養子
予期せぬこと
中学校の先生
ボクシング
大学進学希望
建築行脚
芸術的感性
家族
目標果たす覚悟


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【レビュー】497日連続で契約を取りまくった私の営業ルール 高橋彩

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497日連続で契約を取りまくった私の営業ルールを読んでみた

 

以前から気になっていたこの本、497日連続で契約を取りまくった私の営業ルール 高橋彩著を読んでみた。

 

著者は、私と同じ年の方。大手の銀行で一般職で窓口業務からはじめ、その後金融商品の営業になり、497日連続で受注を取り、現在は独立して営業コンシェルジュとして活動している女性。

 

通読して、497日の連続受注を可能とした営業方法がしっかりと書いており、題名に偽りなしというのが伝わってきた。

 

全体として、やるべきことを根気強くきっちりとやっている印象。

 

 

その中でもやはり、アポイント取得や、顧客についての情報収集、顧客への情報提供などを非常に精力的に・適確に実施しているのだろうことが、心に残った。

 

例えば、こんな部分。

 

P21 私が見つけたルールはいたってシンプル。地道に関する情報収集をし、お客さまとの心のつながりを大切にする。こまめで着実なレスポンスを心がけ、お客さまとの信頼関係を深めたうえで提案、一歩一歩、自分の営業手法で見つけたルールを試しながら歩んできました。

 

同じくP21 ・1日にアポ取り30件 ・面談1日4件、できれば5件 ・提案を断られても、また次のアイデアでトライ

 

p25 (「お客さまの探し方」のルール)はお客さまの情報を収集・分析し、最適な商品を、最適なタイミングで提案することができたら、必ず契約は取れます。

 

p53 私が電話で面談のアポイントを取れる確率は6割、その6割のお客様のうち、7割が契約につながると考えています。・・・アポイントを取らないことには、お客さまとお会いして、商談を進められません。アポイントを取ることは、それだけ大切であり、「アポイントこそが営業の生命線」なのです。

 

p129 「いらない、いらない。もう間に合っているから」 ここで、あきらめるか、あきらめずに再度チャレンジするかが、契約数が伸びるかどうかの分かれ道。「間に合っている」という言葉は、お客様の情報を知るヒントや手がかりが隠された宝箱ともいえます。

 

 

この中でも「アポイントこそが営業の生命線」という言葉にはかなり私の心が反応した。

 

この他、午前中に契約に近いお客様のアポイントを入れるようにする、という”黄金の面談スケジューリング”というような話や、自分の心のコンディションの整え方なども参考になった。

  

大手銀行の営業、という部分で、信用等、他の形態の営業よりは少し恵まれている部分もあるだろうが、営業に必要とされる要素を学ぶのに非常にいい本だと思う。

  

以前紹介したジョー・ジラードの私に売れないモノはない!などと同じようなにおいを感じる部分もあった。営業力を高めるために、身近に置いておきたい本となりそうだ。

【関連おすすめ記事】

営業本のベストセラー10冊紹介

女性営業本おすすめできるのはこの8冊!

  

【関連動画】 497日連続で契約を取りまくった私の営業ルール

 

【レビュー】営業マンは断ることを覚えなさい 戦術・戦闘編 石原 明

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営業マンのあるべき姿について考察を深めさせてれる石原 明さんの本(実は先日石原明さんは惜しまれつつこの世を去られたとのこと。経緯は下のリンクに記載。)。名著営業マンは断ることを覚えなさいの続編的な位置づけの本。

 

副題は自分の営業スタイルを見直すための実践講座、とあり、その通り、「断る営業」のハウツーが詳しく書かれている。

 

断る」ことについては、例えば本文中(P132)にこのように書かれている。

 

・無理にお客様に合わせようとしないこと

・お客様の言いなりにならないこと

・無理に買ってもらわなくてもいい、という余裕を見せること

・営業マンとお客様の立場は対等である、という意識で接すること

 

取引先との関係で、主導権を取れているかどうか、勝っている人・負けている人・どちらとも言えない人、という区分で、○×△をつけて何勝何敗か確認してみろ!ということが書いてあったので、自分の営業状況を振り返ってみた。

 

私の場合、  

 

A社のSさん  ×(お客さんに主導権をとられている)

B社のYさん  △(互角で、主導権をとるまでは行っていない)

B社のKさん  △(互角で、主導権をとるまでは行っていない)

C社のNさん  ○(ある程度こちらで主導権が取れている。)  

 

ということで、1勝1敗2分け、といった感じである。筆者の区分によれば、 少々ペコペコ型の営業をしてしまっているきらいがあるようだ。 

 

 

著者によれば、できる営業マンほど常に主導権をとることを意識して動いているとのこと。

 

また、主導権を取れているとすれば、いつから取れるようになったのか、を考えることが大切である、とのこと。  

 

追加で全体を通じて1つだけ超重要なことがあるとすれば、営業の仕事は、マーケティング(売れる仕組みづくり)の①集客②見込み客フォロー③販売④顧客化の流れのうちの③以降であり、①〜④の流れでの仕組み化が主導権を持った営業には欠かせないことでであるということ。

 

仕組みを作った上で、断る営業を実践することが大切であると書かれている。

 

人間関係で主導権云々というと、少々野暮な気もするが、主導権をとれれば、しなくていい苦労をしなくても済む、ということはなんとなく理解できる。  

 

主導権を取る営業、意識をして取り入れる必要がありそうだ。

 

  (こんなことを考えなくても、常に主導権の取れている出る杭型の人間になれれば、それに越したことは無いと思うが、、、) 

 

 

営業マンは断ることを覚えなさい 戦術・戦闘編目次
第1章 営業に対する間違ったイメージを捨てよう
第2章 なぜ「断れば売れる」のかを正確に理解しよう
第3章 断る営業になるための準備をしよう
第4章 断る営業のテクニックをマスターしよう
第5章 断る営業ができる状況を作ろう
第6章 もう二度とペコペコ営業に戻らないために