金曜日の仕事帰り、大手町ビジネスイノベーションインスティテュート(OBII) が本年度、
gooニュースのボクナと連動して開いている大手町ビジネススクールに参加してきました。
今回は3回目。1回目・2回目とは少々異なる形式で、某大手広告代理店の方で、今年の5月ぐらいまで、
MITスローンMBAに留学されていた方による「ミドルキャリアがMITスローンMBAで見たもの 」というプレゼンテーションを講義形式で拝聴する、といったものでした。
講師の方が、某大手広告代理店の方であること、MITのエグゼクティブMBAの体験談、
等々の要素が響きまして興味深く聞かせていただきました。
内容を簡単に書きだしますと、
・講師の方の経歴
東大で宇宙物理・生物物理を専攻
広告代理店で、セールスプロモーションや統合型マーケティング、業種担当等を歴任
東大で博士取得
MITのスローンに留学
現在広告会社に復帰
・何故広告会社?
入社動機は、広告に科学的な視点を導入すること
バブル期は報われなかったが、次第に広告効果が問われる時代になるにつれて、日の目をみるようになった
ブランド価値定量化や認知モデル開発、テキストマイニングなどをR&Dということで担当
・なぜ40歳を目前にMITを受験したか?
どうやって社内を動かすか?といった部分で、課題を感じていたことも一つのきっかけ
・なぜMITだったか?
1年間で終わるコースがあるため、技術に強いため
・準備から渡米まで
会社からの補助はなく、あくまでも自費だった
・MITの特色とは?
ボストン:日本でいうところの京都 ベンチャーキャピタル発祥の地
日本人が多い
”東のシリコンバレー”と呼ばれている
メディアラボなどが有名
多数のノーベル賞受賞者を誇る
・MITスローンスクールの特色・魅力
GMのスローンさんが創設
目指す方向:ハンズオン型リーダーの育成
著名教授から直接学ぶこともできる
柔軟なキャリキュラム
少数精鋭(1学年300人ぐらい)
IAP(Indipendent Activities Periods)・・・冬に1か月自由に様々な活動に従事できる、というユニークな制度あり
1年制と2年制あり
2年制 ・MBA
・LFM(Leaders for manufacturing)
1年制(Executive向けMBA)
・Sloan Fellow
・講師の方が参加された1年制コースの特色
カリキュラム内にビジネストリップというものがある。
様々な国から多様な人々が参加(90人の内、北米1/3 アジア1/3 その他1/3)
(MITに来るまでの)平均勤務年数は14年
女性比率は20%前後
・実際1年制コースを受講してみて
昨年の6月からプログラムスタート
英語漬けで、数時間立つとすぐにぐったり。
4人1組のチームを作って活動(スタディ・グループ)
チームミーティングやケースリーディングを行う
授業は、最初の内は、8:00から6:00までと非常に長丁場
→「消防ホースから水を飲ませる経験」というぐらい最初はハード
英語はスポーツと似ており、慣れるとながせるようになる
アメリカ人が英語で苦労する場面も(クラスでは30%とマイノリティに
なってしまうため)
語学の違いはあっても、思考能力ではそれほど大きな差はない。
スタディグループではほぼ村八分状態に陥るなど、
辛酸を舐めることもあったとのこと。
(※ちなみに主に金融工学を中心に学ばれていたとのこと。卒業論文の
あらましなども、見せて頂きました。)
・MITスローンで得たもの
自分の役割の認識 スペシャリスト→マネジメントへ
戦略やマーケティングの大切さ
エクスぺリメンテーション(実証実験)の大切さ
グローバルな視野
こんな感じでした。
この後質疑応答でも活発な意見が出ました。
例えば、「1200万円出して留学する価値はあったか?」という質問に関しては、
「なんとも言えないが、留学を経験したことで、アドレナリンの活動が以前よりも活発になった(活動的な人生を遅れるようになった、というぐらいの意味?!)」など、その分の価値があったのでは?という見方を示されていました。
その他、「今後やりたいことは明確になったか?」という質問に対しては、今回の留学で視野が広がり、やりたいことも大きくなった(マネジメントやグローバルな視座での活動)、と答えられていました。
今回の講義では、MITの1年制コースについて、
実際卒業されたからいろいろお話を聞くことができ、有用でした。
私の兄も今、アメリカにMBA留学している のですが(あまり上位校ではないのですが、、、)、
やはり、異国で自分を見つめ直す経験ににもなるし、自分のモチベーションを挙げていくという意味でも
エキサイティングな毎日を送ることが出来ているようです(あれほど嫌いだった本を読むように
なったとのこと。母が兄が変わったと感心していますw)。
40歳という年齢から、果敢にMBAに挑戦された講師の心粋にもうたれるものがありました。。。
自分が40歳になって、そのような挑戦の出来る人物になれているのかどうか・・・
今の自分にとっては、MBAはそんな近い存在ではないのですが、可能性の目をつぶすことなく、
一つの道としては考えておきたいなーと思いました。MBAが全てではないでしょうが、MBAで得れるものも
ありそうですもんね。
今回はこの辺で。
2008年8月5日