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巨人軍論 野村克也 感想

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野球する人

巨人軍論を読んでみた

現楽天ゴールデンイーグルス監督 野村克也さんの本、『巨人軍論』を読んでおります。

 

 

野村 克也
巨人軍論 ――組織とは、人間とは、伝統とは

 

以前新聞で、棋士だったでしょうか、知性派の有名人が面白いと絶賛していたために手にとってみました。

※※ 後述:調べてみたら、絶賛していたのは、伊藤忠商事会長の丹羽宇一郎さんでした。

”・・・新書版ではあるが、凡百の専門書に優る骨太な内容をもった、本格的なリーダー論、人間論、教育論である。”と激賞されていました。

 

そもそも昔からの野村ファンでして、やはりその洞察の深さに非常に惹かれます。今回もワクワクしながら読んでおります。

 

内容としては、何故巨人軍がここ数年伸び悩んでいるのか、それがV9時代の巨人軍の強さの理由と比較しながら、議論展開されています。

 

さて、今回特に心に残ったのは、3点。

徹底したデータ収集

一点目は野村監督のID野球の徹底した情報(データ)収集についての考え方。

まず、情報を集めてどう活用するか、という意味で非常に参考になります。

野球の試合は、本番ではひらめきや勘が大きなウエイトを占めるが、そのひらめきや勘を生み出すには野球に対する経験や知識や情報が蓄えてあることが重要であるという指摘は、ちょっと前まで読んでいた茂木健一郎さんのひらめき脳の内容とシンクロしており、興味深かったです。

  適確なひらめきを生むためには、まず適確な情報収集が欠かせない、ということを再認識しました。

 

また、データをうまく使って、選手を納得させるという技法についての言及も面白いです。

データこそ、意識改革のための最強の武器である

  数字で示されれば、納得しないわけにはいかない。納得すれば、感じて動く。つまり感動する。

 データはわかりやすくなければならない。感動を呼ぶものではければならない。だからこそ、私はデータを必死で吟味するのである。

 

これらの記述は、我々で言えば、お客をどう納得させるか、といったことにも転用できそうです。人間って、数字を見せられるとつい信用してしまうんですよね、、、

 

野村監督の言うような、相手を感動させるようなデータ提示ができるようにしたいものですね、、、

 

一定の管理が必要

2点目は、本当に強いチームであるためには、一定の管理は必要であること。

 

”のびのび野球”のチームが、連覇することはほとんどない、とのこと。これは、ここ最近のパリーグを見ても納得ですよね。ロッテしかり、日ハムしかりで常勝軍団にはなれておりませんね、、、

 

例としてあげられているのが、巨人のV9の川上監督、西武の黄金時代を切り開いた森監督など。強い組織を作るには、やはりそれなりの管理体制の構築が不可欠だといういことは参考になります。

 

人間教育の重要性

3点目は人間教育の重要性について

 

特に心に残った一文がこれ

 

野球を通じて人格が形成され、確固たる人生観がなくては満足な仕事はできないのだということを監督が教え、謙虚さ素直さを身につけさせる必要がある(p65)

野村監督は「巨人の凋落を招いた最大の原因は、人間教育を怠ったことだった」(p62)

ともすれば、ファンやメディアにちやほやされやすい巨人の選手だからこそ、特にしっかりとした人間性を身につけさせる必要性がある、という指摘です。

 

既に一定の技術力を持ったプロの選手達の中で、最後に差を分けるものはなんなのか、野村監督の考えでは、それは人間教育による精神的な強さみたいなものになるのでしょう。

 

そういえば、松井を除いて、巨人の選手で人間力みたいなものを感じる選手って少ないですよね、、、

 

また、「確固たる人生観がなくては満足な仕事はできない」というのは、我々のような一般人も 同じでしょうね、、、

 

巨人の凋落ということを題材にして、現在の私たちの組織や仕事のあり方等を考える上で、非常に参考になると思いました。

 

非常に重要なものとして取り上げられている「人間教育」のようなもの、私がIT企業に勤めているためでしょうか、意外と疎遠になっておりますが(人間教育なんてあまり考えていない組織です。)、やはり大切なものなんだなーと改めて思い、普段からできるだけ考えておきたいと思いました。

 

何度も読み返して血肉にしたい本となりました。

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2007年5月18日