読書という荒野 見城徹を読んでみた
新聞広告で見て、ちょっと気になってAmazonを見たところ、評価は分かれていてちょっと躊躇ったのだけど、やはり見城さんの言説は刺激的で面白いので、今回も手にとってしまった。
見城さんが今までどんな本を読んできたのかが分かるとともに、本を企画する側としての視点も入っていて、巷の読書論に+アルファされていて、 興味深かった。
見城さんの苛烈な生き様から来る読書観は常人ではなかなか到達できないだろうと思いつつも、読書ってどんな営みであるべきなのかを考える上で参考になった。
色々有用な事が書いてあって、語りつくせないのだが、私が受け取った最も大きなメッセージは、本を読んでどう感じるか、感じることを大切にせよ、というものだった。
というのも普段とかく疲れていたりして、なんとなく義務的にパソコンやスマホを見ていることも多くて、不感症になっている自分がいるからだ(思考が停止しているとも言えるが。)。
感じることには、自己否定感とかも含むので、前向きな話ばかりではないのだろうが、、、
どこかのニュースアプリの特集ではないが、立ち止まらず、まだまだ感覚を磨いて、世の中に付加価値を提供できるような人間になれるように頑張らなきゃと心を新たにした次第。
それにしても見城さんがオススメしている本にビジネス系のものはほとんどなく、「人間や社会の本質が書かれている、古典といわれる文学や神話」が進められていて、普段あまり手にとっていない自分としては反省させられる部分もあった。
それにしても、梅雨明けの気温・湿度ともに高いねっとりした日にはちょうどいい暑い本だった。見城さんの、残りの著作もそうなんだけど、何度も手にとって読み返していきたいと思う。
*なんか無性に本が読みたくなったので、本屋に行って来ます。灼熱の横浜のとあるベローチェにて
今日の一文 P220
読書によって他社への想像力や生きるための教養を磨き、まずは認識者になる。つまり世の中の事象と原理を理解する。その上で、覚悟を決めて実践者になる。いったん実践者になれば、暗闇のなかでジャンプし、圧倒的努力を以て、目の前の現実を生き切るのみだ。