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山口周 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか 感想

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山口周さんの世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのかを手に取ってみた。副題は経営におけるアートとサイエンス。

 

ずっとメル活で値段が安くなるのを追いかけていたのだが、全然値段が下がらず、しびれを切らして少し高い価格で買ってしまったのだが、十分にその価値がある一冊だった。また、値段が下がらないのも納得だった。

 

著者の山口さんは慶応文学部の哲学科を卒業、大学院では美術史の学び、その後電通やボストンコンサルティンググループを経て、現在組織開発人材育成を専門とするコーン・フェリーというコンサル会社でクライアントパートナーをやっているという人だ。

 

これを読むとライブドア事件、電通のパワハラ問題、DNAのコンプガチャ問題、ベルク問題、オーム真理教の問題、こういった問題の背景には共通項があるということが理解でき、なるほど!だった。

 

著者は日本の企業の競争力が衰える原因の1つが、論理敵・理性的な情報処理スキルの(サイエンススキル)への偏重であるとして、論理も直感もというバランスが必要であるという問題提起をしている。

 

論拠としてはいくつかあるが、VUCAと呼ばれる先の見えない時代にうまくビジネスをして行くには、論理だけでは太刀打ちができず、論理と直感のバランスが非常に重要なのだというのが、主なものだ。

 

私自身大企業に勤めていることもあって自分の置かれている立場上の色眼鏡を考慮に入れても論理偏重を指摘する部分は非常に面白かった。

 

また、アート思考がビジネスの現場でなぜ役に立つのか、納得感のある形で説明されていて非常に興味深かった。

 

この本を読んで改めて哲学を和学意味が分かった気がする。

 

全体を通じて著者の引き出しの広さはさすがだと感じた。

 

なぜリーダーが「美意識」を鍛えるのか、なぜ日本企業からイノベーションが生まれないのか、なぜ哲学が大切なのか、そんなことに明快な答えを与えてくれる素晴らしい本だった。

 

今後の生きる指針を与えてくれるといっても言い過ぎではないと思う。ぜひ何度も読みなおしてゆきたい。この本の教えを念頭に美意識を鍛える、ということも意識してやってゆきたい。

 

蛇足1)この本を読んだから、というわけではないのだが、今日たまた美大の文化祭に行って、アートに触れてきた。またこれもたまたま子供が通っているアトリエのなかに入らせてもらう機会があった。身近なところからアート思考を鍛えていければと思っている次第。

 蛇足2)まだ東京で消耗しているの?というブログでも有名なイケダハヤトさんが、Voicyというボイスメディアの#イケハヤラジオという番組で”人付き合いでは好き嫌いを大切にしている”(2018年10月25日)というテーマの中で、理性ではなくて直感で判断することの効能(差別化的な観点で)的な話をしていて、この本で語られていることと同じだなーという印象を持った次第。