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ぐるなび 「No.1サイト」への道 滝 久雄 感想

*過去記事の転載です。

 

年末年始、家族の寝静まったところを見計らって、この本を読んでみました。

ぐるなび 「No.1サイト」への道 滝 久雄著

 

手に取ったきっかけは、時事通信の湯川さんのブログで、いい本として取り上げていたことでした。

 

「ぐるなび」(滝久雄著)はベンチャー経営者必読書|湯川鶴章のIT潮流

 

ぐるなび―「No.1サイト」への道
ぐるなび―「No.1サイト」への道 滝 久雄

おすすめ平均
stars自画自賛による残念な内容
stars親が作った会社のお陰
stars「口コミ」サイトの競合でどうなる??
stars怖い会社
starsある幸せな ネットビジネス

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目次(Amazon.co.jpより):

 

第1章 No.1グルメ情報サイト「ぐるなび」

第2章 「ベンチャー」のスタート

第3章 二五年前に始めたIT投資

第4章 「ぐるなび」の誕生―加盟店一万店を目指す

第5章 全員をヒラ社員に戻す

第6章 成功を支えたコンテンツたち

第7章 起業するための心得

終章 若者たちに伝えたい「貢献する心」

 

インターネットの情報リスティングモデルの草分け、ぐるなび がいかにして生まれ、現在まで成長してきたか、創業者がその軌跡を描いた本。

 

まず、ぐるなびがインターネット前の30年に渡る事業活動でため込んだ情報をもとに作られたものであるということに驚きました。

 

上のアマゾンの口コミは良くないことも書いてあるようですが、全体としては、実のあるビジネス構築ストーリーとして非常に興味深かったです。

 

パッとでのベンチャー起業家が作ったのではなくて、壮年の企業家が、知恵を振り絞って作り上げた幹の太い事業であることが分かりました。



--以下感銘を受けた部分を抜粋--

 

・インターネットの登場したタイミングを逃さなかったのは、三〇年間毎日思いをめぐらし、知識を蓄え、感性を磨く努力をしてきたおかげである。PI

 

 

・どんなに先進的な技術開発を行っても、現代の工業化、情報化社会では、たちまちのうちにほどんとの事業は陳腐化し、収益性を失う。次の技術を開発し、他社に勝つ総合戦略を打ち出す根源は、経営者がライフワークを保持し、それを発展させる意欲があるかどうかなのであると。P35

 

 

・このJOYJOYブライダルは、後々の「ぐるなび」のきっかけになった。当時すでに、結婚式場と合わせて二次回会場を消化するサービスを行っており、五〇〇店ほどの一流レストランとの取り引きが始まっていた。この五〇〇店の財産を活かしたいという思いが、「ぐるなび」へとつながっているのである。p54

 

 

・(インターネットについて)私が最も注目したのは、映像を二桁以上も安いコストで提供できるツールであることで、これこそ情報系における産業革命の実現であると確信した。P55

 

 

・私たちはインターネットの時代を「人が行動する場合に、今までと比較して桁外れに多い情報量を得て行動できる時代」であると考えたのである。→※p70 「生活スタイルの明らかな変化」P57

 

 

・必要な事業開発はアウトソーシングするか、その都度必要な人材を途中入社させればよいという考え方もあるだろう。しかし、新事業開発と事業化の成功は、兄弟同様の仲間からしか生まれえないというのが私の持論である。P59

 

 

・飲食店ができるだけ安く活用できるような料金を設定した。それが、一カ月の利用料

 三〇〇〇円だった。これがタダではいけない。お金がかからなければ、販促ツールを

利用しているのだという飲食店側の意識が保てなくなるからだ。P78

 

 

・加盟店数が一万店を超えた頃から、情報更新作業が「ぐるなび」の社内業務を圧迫するようになってきた。当時、「ぐるなび」の店舗ページは全て手づくり・・・P136

 

 

・ベンチャー企業は、自社の実績を相手に知ってもらわなければならないのだ。それもくどくならずに、簡潔に、客観的に伝えることが肝心だ。企画書も、提案の中身がわかりやすいことはもちろんだが、新聞に掲載された記事や過去の受賞歴など、自社の社会的な評価や価値を的確に伝えられる内容をできればビジュアルで見せられる作りを心掛けたい。p161

 

 

・(「ぐるなび」の登場によって消えた立地の制約という箇所で)「ぐるなび」は情報の質と量で生活者の外食のスタイルを変えた。お店を利用する立場としては、前もって入手できる情報の質と量が完璧であれば、利用するお店が道路から目立つ場所にあって入りやすい一階にある必要はない。P192

 

 

・ベンチャー成功の十二カ条

第一条 夢と執念を持続する

第二条 時代を読む目を持つ

第三条 企業の最も重要な四つの要素は、顧客、社員、社会性、株主である

第四条 世界一を意識する

第五条 IT時代は最短で進化する

第六条 若い人の発想をつぶさないで育てる

第七条 ビジネスモデルが大事である

第八条 技術だけでは駄目 「法の概念」と「マネジメント」が必須である

第九条 経営陣のなかに「人が好きな人」が必要である

第十条 人脈とお金は常に蓄積の気持ちが必要である。

第十一条 マスコミを味方にする

第十二条 大手参入に対する備えを怠らない

P204 以降のページで詳細記述あり

 

・世の中を動かすような技術は10年前から追いかけないと、いざ社会がそれを必要としたときに対応できないのだ。P211

 

・事業の重要な局面を何度も体験してきた田中氏は法の概念の重みを自分で受け止め、

法と向き合うことが新たに事業を起こす場合にいかに重要であるかを骨の髄まで理解しておられたのだと思う。だからこそ私の『法学概論』を見て、こいつ少しは本物かなと見抜かれたに違いない。P229

 

・どのようなビジネスでも、人のために人が行う。だから私は、ビジネスモデルを構想し構築するためには、人間の本質を知ることがとても重要だと考えている。P240

 

--抜粋終わり--

 

一番最初の抜粋なのですが、”三〇年間毎日思いをめぐらし、知識を蓄え、感性を磨く努力をしてきた”という言葉に正直大きな衝撃を受けました。こういう努力が必要なんですよね、、、ほんと参考になります。

 

あとはビジネスモデルとしては、3000円という加盟料ではじめ、一万店の加盟を得たということが大きかったんだろうと思います。

 

実は私も昔携帯クーポンモデルのポータルサイトの構築を企画し、実際営業をかけていたのですが、ぐるなびと違って大手ファーストフードチェーンなどが中心ではあったものの、この加盟料が高すぎてなかなかうまく交渉が進まなかった覚えがありました。

 

この3000円からという値段設定があったからこそ、加盟店が増え、サイトの情報が増え、ユーザーの利便性が増すという正の良い循環が生まれたのでしょうね。

 

この加盟店料徴収モデルを発展させて、広告代理店のようにアカウントエグゼクティブ(AE)制のコンサルティングモデルを導入していくくだりも、事業モデルの転換という観点から、とても参考になりました。

 

さて、このぐるなびですが、現在はCGM系のサイト食べログ などの大きな挑戦を受けているという状況だと聞いております。今後どのような展開を取られるのか、興味津津ですね。

ぐるなび―「No.1サイト」への道