私は某大手旅行会社の法人営業部署でアウトセールスの仕事をしており、企業の社員旅行・インセンティブ旅行などの団体旅行をメインに取扱をしております。
団体旅行の営業は価格だけではなく、提案力やお客様との関係構築力という高い営業スキルが求められます。
更に自ら、添乗員としてお客様と同行する事で、自身のサービスがお客様の満足度に直結するという事もあり、現場対応力も非常に問われます。
そして、同時に旅行という無形商品を販売する営業というのは、他社との差別化も含めて、難易度の高い営業であると思います。
私のこれまでの営業経験を通じて、旅行営業のポイントをお伝えさせて頂ければと思います。
私が営業の際にいつも大事にしているポイントは次の3つです。①「ヒヤリング力」②「提案力」③「価格設定」です。
これら3つのポイントはそれぞれが連動し合っており、案件によって比重が異なってきます。
例えば、旅行内容の提案が良くて、お客様がそこに他社との違いを感じて頂いているのであれば、提案で勝負し、価格競争に持っていく必要はないです。
逆に提案が他社とほぼ同じ条件であれば、価格で競争しなければならない場合もあります。この様に、「提案」と「価格」のどちらに比重を持つかというのはお客様次第なのです。
そこで重要になってくるのが、「ヒヤリング力」です。
それではこの3つのポイントを順番にご説明していきます。
・「ヒヤリング力」
ヒヤリングは営業をする上で、最も大切だと思います。
お客様が何を求めているのか、どういった問題を抱えているのかを全て引き出し、そのニーズにあった商品をご提案することが営業としての本来の役割であると思います。
団体旅行の営業においては、その企業様がどの様な社員旅行にしたいのか、どのような点を大切にしているのかを聞き出します。
過去の社員旅行の方面は勿論、その旅行で楽しかったことや改善した方が良かった点などを聞きます。
そして、今回の旅行ではどの様な点を大切にしているのかをお伺いします。例えば、豪華なホテルに泊まりたいというニーズや、社員の家族も招待して家族で楽しんで頂きたいといったニーズです。
・「提案力」
次に提案力です。
提案力は他社との差別化を図る為には、最も重視しなければいけないポイントだと思います。
それは、旅行商品は方面やホテル・観光などの内容が同様のものであれば、お客様が重視する他社との競争要素は価格だけになってしまうからです。
旅行というのは楽しいものです。社員旅行であっても、それを企画する人や旅行幹事様は、社員に楽しんで貰いたいと思って、問い合わせをされています。
そのため、営業マンは価格で勝負をして「安かろう悪かろう」の旅行にするよりは、工夫を凝らした提案で「ワクワク一杯の楽しい」旅行にする努力を出来る限りするべきであると思います。
そして、良い提案というのは、お客様のニーズを引き出すヒヤリングから生まれるものです。
例えば、50周年の旅行でハワイに行かれるのであれば、社員様お揃いのアロハシャツをプレゼントして、パーティーの際に着て頂くといったご提案です。
これは、周年旅行という特別なご旅行だからこそ、社員全員で同じ衣装になって一体感を感じて頂くという意図での提案です。
この例は、ヒヤリングで周年というポイントをしっかりと掴んでいるからこそできるご提案だと思います。
・価格設定
最後は価格設定です。
結局は料金かと思われてしまうかもしれませんが、社員旅行という経費に関わってくる行事であれば、非常に重要なポイントです。
ここでも予算をしっかりとヒヤリングをするという事が大切となってきます。価格設定をする上で、お客様の予算内に収まるのは大前提です。
どうしても予算に収まらない場合はホテルのランクを下げて頂く必要もあります。こうしたお客様とのご相談も価格設定においては大事な点です。
これら3つを意識して私は団体旅行の営業をしております。
旅行という形のない商品だからこそ、お客様とコミュニケーションをきっちりと取り、ニーズにあった内容をご提案することが大切なのです。
これから旅行業界を目指す方は勿論、他業界の営業の方も是非参考にして頂ければ幸いです。
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