マーケティングに使える心理学には、案外たくさんの物が存在します。「人に物を買わせる」もしくは「欲しいと思わせる」ことがマーケティングの基本なのですから、その結果を大きく作用する要素に心理学があるのは自然なことですよね。
今回はそんな中から、カリギュラ効果を使ったマーケティング術をご紹介いたします。
人は本質的にタブーに憧れる
小さな子供に「これは見ちゃだめですよ」と注意することが、実は逆効果になる。こんな経験を、親としてまたは自分の子供時代に経験したことはありませんか?
これは、人間のもつ「禁止されるとむしろより見たくなってしまう」という感情からくるものです。
こういった、見てはいけないと言われれば見たくなる。という人間の心理を「見るなのタブー」もしくは「カリギュラ効果」と言います。
メディアでよく見るカリギュラ効果
このカリギュラ効果、実はメディアの世界ではよく使われています。
一番皆様に分かりやすい例は、バラエティー番組でよく聞く「ピー音」です。
あの「ピー音」一番聞きたいところに現れて、一番重要な情報を隠してしまいます。本来であれば、それは顧客のニーズを裏切るわけですからマーケティング法としては失敗のはずです。
しかし、顧客、この場合では視聴者にとって、あの「ピー音」が入ることでより興味を惹かれ関心を抱いてしまうのです。
本当に重要な部分を隠すことで、より興味を引き付ける。これは、いわゆるモザイク処理や目線といった形でも、テレビや雑誌等のメディアでよくみられます。
マーケティングに生きるカリギュラ効果
このカリギュラ効果、当然実際のマーケティングでも効果があることが証明されています。
まずはこの例をご覧いただきたい。
「ヤセ過ぎ危険!本気でヤセる気のない方は見ないでください!」
はい、こういう文章、良くネット上や広告で見かけますよね。本気でやせる気もないのについ見たくなります。
これはわかりやすいカリギュラ効果です。
ほかにも、「今までの作業は何だったのか?見ると絶対後悔します」や「やってはいけない、モテすぎテクニック」などもカリギュラ効果です。
そして、もうお分かりですね。この記事のタイトルも、カリギュラ効果です。
(もちろん禁断の方法ではありませんよ)
いかがでしたか、効果が期待できてしかも実践しやすい心理学のテクニックですよね。
ただし、やりすぎは厳禁。
このカリギュラ効果は極端に走ると誇大広告ですし、やりすぎるとちょっと面倒な人になってしまいます。
何事も「適度」が重要。
カリギュラ効果を使って、スムーズに顧客の興味を引く程度の感覚を身につければ、より効果的なマーケティングを行うことが出来るでしょう。
次はこちらもどうぞ:
Twitterでも継続的に情報発信中です!
2020年6月11日