この記事では新人営業の方におすすめの本を取り上げてみます。
もちろん、営業は人間の行う人間くさい活動なので定式化できるものではないと思われますが、こうした本でヒントを得て基礎を学ぶことはできると思っております。
営業経験者としては、こうした本を読みつつ、先輩の良いところを盗み(悪いところに目をつむり)様々な営業経験を積み、お客さんの信頼を勝ち取れるように真摯な姿勢でズッポリと取り組んでいただくようにおすすめしたいです。
社内外色々な人間がいるので、様々なあつれきなどのある場面(対応に悩むような場面)もあると思いますが、それを乗り越えればきっと長いビジネス人生を生き抜くための武器を手に入れることができると思っております。
最初からすべてが順調にいくことは少ないです。少し長い視野を持ちつつ、徐々に精度を高めながら進むことが大切です。これから営業を頑張りたいと考えている皆様のご健闘をお祈りします。
営業の基本の基本を学ぶ
何事もまずは基本が大切。基本ができている営業さんほど、長く活躍できるようになります。それを得るために読んでみてください。
社会人1年目からの1歩差がつく営業㊙セオリー 小幡 英司
営業の仕事ってこういうことなんだ!というのが分かる本。カタログから離れる、だとか、沈黙は金(特にクロージング時など)、など初心者向けの本ではなかなか学べないことも、さり気なく書いてあって好感が持てる。
著者はエンジニアからキャリアを始め、営業のコンサルタントとして活躍されている方。
今時な感じでスッキリとポイント・図表化・チェク式で書かれていて、営業の全体感を頭に入れるのに良さそう。
改めて営業における準備の大切さを思わさせられる本でもある。まずは最初に読んでみると良いと思う。
*本書は前著の前著『営業は準備が9割!』に加筆修正がされて改題されたもの
知識ゼロからの営業入門 川田 修
ベストセラー『かばんはハンカチの上に置きなさい』で有名なプルデンシャル生命の保険営業のプロフェッショナル川田さんによる本。
漫画で書かれていて、読みやすい。どちらかという個人営業向けか。お客様への心配りや営業としての本気とは?が学べる。かばんはハンカチの上に置きなさい、僕は明日もお客様に会いに行く。も新人の人にこそ読んで欲しいです。
関連書籍はこちら↓
営業の魔法 中村 信二
新入営業マンの小笠原君が先生であるスーパー営業マンの神谷さんから一ヶ月に渡る営業レクチャーを受ける。営業ってどんな仕事?営業の心構えは?など多くの教えを受け、営業マンとして成長していくという過程がストーリー仕立てで書かれている。
読むと営業職に従事する勇気が出てくる。長年に渡り人気の一冊。
マンガ版もあります。40万部突破なのですね。
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私はどうして販売外交に成功したか F・ベドガー
元大リーガーのフランク・ベドガーが、不本意な引退から、保険外交員となり、全くの営業初心者からいかにして成功したかを書いた本。
迫力のある真の営業マンになるためには何が必要なのか、実体験から出てくる言葉には深みがある。少々昔の本だが色褪せていない。相変わらず人気の本。
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商談で重要な質問力を鍛える
まずはお客さんの思いをつかむことが大切。思いをつかむために、質問力を付けよう。質問力に営業のレベルが如実に現われます。こちらがしゃべるより、お客さんにどんどんしゃべってもらう状態を作ることが大切です。
適切な質問をすることでお客さんのニーズを把握し、対話を活性化させ、信頼関係を築きながら解決策を見つけることができます。
凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク 佐藤 昌弘
順を追って適切なセールストーク(主に質問)を繰り出す(ステップ①〜④)ことで、顧客の本当の欲求に迫り、顧客の要望に沿った提案をしてゆく、その方法論を教えてくれる本。
営業で大切な質問力を鍛えるための入門書として使える。中身は非常にシンプルだけど、本質をついているからだろう、相変わらず高い人気を誇る本。
詳しくはこちら↓
「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業 青木 毅
商談のそれぞれのステージで、適格に質問を繰り出し、お客様の心(欲求)をつかみ、お客様が自分自身で自分の欲求をはっきりとさせて、意思決定し、購入へと進んでもらえるように導く、その営業技術(質問型営業)について語られている本(営業マンはお客様のサポート役に徹することが大切だと説かれている。)。
長年に渡って多くの営業に支持されている(実はずーっとアマゾンの価格を追いかけてきたのだが、発売から6年以上立ってもそれほど価格が下がっていない!!)素晴らしい本。
バカ売れ営業トーク1000 高橋 浩一
アポイント獲得・初回訪問・ヒアリング・プレゼンテーション・クロージング、それぞれについて、どんな言葉を使うべきか、具体的な実例が書かれていて参考になりそう。よく集めたなあ、という労作。
関連書籍はこちら↓
お客さんに伝える力をつける
営業をやっていくと、意外とお客さんに伝わっていないと気付かされることも多いもの。どう伝えるか、どうすれば伝わるか、ヒントをくれる本を紹介します。
マンガでわかるセールストークの基本 松田 友一
著者のベストセラーをマンガ化して再構成した本。顧客が成約に至るまでに必ず抱く「疑問・不安」をあぶり出すために「9つの質問」を使って、それらに答える形でセールストークを練ることで、お客様の「心の声」に沿ったものとなり、営業の各場面で顧客のYESを引き出す確率がグンと上がり、結果的に高確率で成約に導けるという。
同書はその内容をマンガのストーリーの中で分かりやすく解説してくれている。マンガとはいえ、中身はしっかりしているので、営業新人の方が取っ掛かりとして読んでみるのは良いと思う。
伝えることから始めよう 髙田 明
ジャパネットたかたの創業者、髙田明さんが自らのビジネスマン人生について語った本。営業本文脈では、どうやって顧客に価値を伝えるのか?について詳しく書いてある。
営業は聞く力がとても重要だが、勿論伝える力も重要。プロフェッショナルとして伝えることに向き合った著者のコミュニケーション論は非常に興味深い。
例えば、こんな記述が出てくる。
P133 他人に伝えるときに大切なのは、スキル・パッション・マインド
P139(コミュニケーションで最も大事なことは?)私は「伝えること」ではなく「伝わること」だと思います。
著者がなぜ成功できたのか?その秘訣を垣間見ることができる、なかなか良い本だ。
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新規開拓営業向け
新規開拓力があると、一生食うに困らないと言われる。不確実性も高く、心が折れそうになることもあるだろうが、一人前の営業になるために、新人のうちに経験して、是非身につけたい力。
新規開拓営業の鉄則 浦上 俊司
不確実性の高い新規開拓営業をどう進めてゆくか、リクルート等で営業力を磨いた筆者が、具体的に指南。営業力で有名なサイバーエージェントのマネージャーの人がおすすめしていたので、手に取って以来、私も何度も読んで参考にさせてもらっている。漫画本なんかも出ているので、とっつきにくい人はそちらから入ってもいいかもしれない。
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「資料送っておいて」と言われたらチャンスと思え!大塚 寿
お客さんから「資料送っておいて」と言われたら、脈なしか・・・と諦めるのではなく、いかにお客さんと対話するか知恵を働かせて新しい方法(例えば新しい切り返し方など)を考えることが大切であるとし、そのコツが随所に書かれている本。
著者は新規開拓に向き不向きはないが、方法か意識のどちらかを変えれば、成果を挙げられるようになる。特に方法を変えることの方がハードルが低い、と説く。
著者は長くリクルートの敏腕営業マンとして活躍され、その後営業コンサルをされていた方。
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以上、新人におすすめの営業本10冊でした。
新人営業向け補足の4冊
営業本ではないですが、こちらの本もおすすめです(中身には営業の話も出てきておりますが。)若いうちに考え方を把握しておくとメリット大だと思います。
人を動かす デール・カーネギー
毎年新人に必携の一冊として紹介される定番の本。電通の鬼十則同様、この本を机のいつも見る位置に配備して、何度も見返すという人も多いと聞く。
営業に限らないが、社会人として、どう円滑に同僚やお客様と人間関係を構築してゆくか、コミュニケーションを取ってゆくか、様々な事例とともに詳しく記述されている。
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一生食べられる働き方 村上憲郎
元Google日本法人社長の村上さんが書いたキャリアづくりの指南本。食いっぱぐれないために、一度読んでみることをおすすめしたい一冊。何度も読み返している一冊です。
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仕事の思想 田坂広志
なぜ我々は働くのか?仕事で得られるものは何か?場合によっては綺麗事とも捉えられかねませんが、じっくり読んでおきたい一冊。
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ビア・ボーイ 吉村 喜彦
大手酒造メーカーの花形部署である宣伝部(東京勤務)から瀬戸内の支店営業に飛ばされた主人公が、慣れない営業(主としてビールを担当している様子)での緊張の中で大きな不祥事を起こしつつも、徐々に営業マンとして一人立ちし、そこで一旗揚げて、人間的にも成長してゆく様が書かれた営業青春小説。
著者が営業として、人間として成長してゆく様子だけでなく、組織で生きてゆく上での様々な金言のようなものも書かれていて、読み物としても中々面白かった。小説を通して瀬戸内の空気感みたいなものも伝わってきて、苦いビールが飲みたくなる一冊。
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<ネタ>新人の営業マンが読むべき本を教えてとChatGPTに聞いてみた