営業名著おすすめ12選でも取り上げている一冊。
昔(もう17〜18年前になるだろうか)ベンチャー新卒の時リクルート出身の元アメフト選手のマネージャーの人が朝会でお勧めの本として紹介していたのが本書、神田昌典さんのあなたの会社が90日で儲かる(副題は感情マーケティングでお客さんをつかむ)
カバーがピンク色で非常に目立つこともあり、印象に残っていた。
当時読んだかどうかは定かではないのだが、いまだによくネット上で見かけるので、ちょっと気になり、改めてこのたび手に取ってみた。
感情マーケティングとある通り、顧客の感情を理解しその洞察に基づいてマーケティングや営業実施する、ということがわかりやすく書かれている。
今回読んでみて、マーキングした部分を引用してみる。
P 68
客の感情的な反応 (エモーショナル・レスポンス)を起こすことが営業活動にとって極めて重要なのである。
P 80付近
ビジネスの本質っていうのは次のプロセスを継続的に行うことである
1.見込み客を費用効果的に集める
2.その見込み客を契約して既存客にする
3.その既存客に繰り返し買ってもらい固定客にする
P107
お客がいれば、ビジネスは立ち上がる。金がなくても、人がいなくても、なんとかなる。ところが、この順番を逆にしてしまうと、全く立ち上がらない。多くの会社が失敗するのは、この順番が逆だからだ。
P108
このダイレクトメールの成功は、私の世界観に、コペルニクス的転換をもたらした。今まで営業というのは、アポをとって、売り込みをしなければならないと思っていた。ところが、ダイレクトーメールを効果的に使えば、売り込みをしなくていいんだ、ということに気づいた。
P189付近
見込み客を集めるには(主に)広告宣伝。 そのキーワードとはエモーション。すなわち感情である。
この他、エモーショナルマーケティングの手順は以下の2点であるとのことで、それぞれについての具体例も参考になる。
①チラシや広告の反応を上げる
②お客さんの購買心理に沿った段階式の設計図を作る
外資系小規模メーカーの日本での立ち上げを成功された神田さんの事業立ち上げやマーケティング・営業ノウハウが学べる(本書にも書かれているが、単なるコンサルタントではなく、自らも事業立ち上げで成功体験を持ち、実践経験を豊富に持たれているのが、神田さんの主張を裏打ちするものとなっている。)。
特にお客の感情をいかに動かすかという感情マーケティングについての記述は20年ほど経った今でも参考になる部分が多くありそう。
中小企業や通販企業などがメインになっている様子だが、どんな企業や個人であれ、ユーザー感情についての洞察を深め(広告の反応等に応じて試行錯誤して)てゆかなければ、どんなにデータを集めても、どんなに良いシステムを入れても駄目なのだと思う。
私自身も営業としてもマーケティング担当としても働いてきて、現在も企画職としてどう売るかに多少なりとも従事しているが、集客の部分もその後の営業の部分もまだまだできることは多いと感じており、改めて本書から良い刺激をもらった。
神田さんの方法の学び20年経った今の時代に読み替えて感情マーケティングを実践していきたいと強く思った次第。
手元に置いて何度も読み返そうと思う。
あなたの会社が90日で儲かる目次
なぜあなたはこの本を手に取りましたか―エモーショナル・マーケティングってなに?
第1章 なぜ悪徳業者が儲かり、正直者は失敗するのか?
第2章 元エリートの告白―エリートは、こうしてあなたを罠にかける
第3章 エモーショナル・マーケティングの魔法
第4章 お客が自動的に生み出されるシステム
第5章 あなたの会社を高収益企業に変える90日
もっとあなたの会社が90日で儲かる
第1章 同業者には笑われた。でも私の本が売れ始めたとたん…
第2章 お客さんの感情を味方につける方法
第3章 正直者が陥るビジネス常識四つの罠
第4章 エモーショナル・マーケティング実践編
第5章 感情マーケティングで、お客をトリコにする
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