今回ご紹介させて頂く書籍は「90日間でトップセールスになれる最強の営業術」という、コンサルティング営業の概要を学べる書籍です。
著者は、営業支援システム(SFA)の「eセールスマネージャー」を中心に営業支援システムを提供しているソフトブレーンの社長さんです。
外部環境を含めて市場のニーズが刻々と変化する中で、「コンサルティング営業」と呼ばれる要望に対するソリューションの提示するための枠組みを示されております。
加えて、商談前の事前準備から、契約成立までのクロージングまで営業の商談の流れを切り分けて分かりやすく解説されています。
人事異動で「営業部」に配属された方、転職して部署が「営業」になった方、営業マネージャーとして部下に「営業」を体系的に教えないといけない方。
どこから営業というものを学べば良いのか? 迷った方には全体を把握しつつ、細かな点も網羅したい、という方に読み進められる内容になっています。
実際、私も漠然としたイメージの「営業」という職種に対して、概要を掴めたと同時に、このクライアントとのやり取りは今どのフェーズにあるのかを振り返ることが出来ました。
その点で、同じ部署の後輩や人事異動で営業に就かれた方へ、「営業」の本として幾度となく第一に挙げている状況です。また営業同士の異業種交流会では、「営業本」として話にはよく出てきており、特に部門長クラスの長年営業に携わってきた方からも名前が出てくるような書籍となります。
私自身も営業を始めた頃に「物売り」の営業から脱却すべく、顧客のニーズを掴み、そして解決していく課題解決型営業へどのようにすれば良いのか? を模索していく中でその道に導かれた1冊です。
課題解決型(ソリューション)営業として、5つのステップ(事前準備、アプローチ、ヒアリング、プレゼンテーション、クロージング)の流れを示され、更に各ステップを細分化した70のスキルを示されています。
例えば「事前準備」では、
・お客様への情報提供
・企業に関する情報収集
・商談相手の情報収集
・アポイントの事前確認
・お客様のニーズを想定する
など、12のスキルがあります。
これらのステップやスキルではやみくもに自社の商品説明を続ける(最終的にはお客様の声から聞いたものを売る)のではなく、顧客のステージや潜在的なニーズを踏まえて(事前情報の中からそのニーズを探る点も書かれています)、今商談がどのステップにあるのかを意識して、営業活動を進めることが説かれています。
あるクライアントとの交渉が中々進まず、あと少しまで契約に辿り着けそうな時に、この本で振り返ったことがあります。見返す中、どのステップで滞っているのか、商談での会話からお客様がネガティブに感じている要因を導き出すことが出来ました。
おわりに、
著書は本書を読んだだけでなく、必ず「練習」を実施して欲しいとも記しております。
本書の中にあることを練習して、お客様の前で実践して、振り返り、何か迷った時、つまずいた時に振り替える、営業としては当たり前のロープレの重要さも解かれている書籍となります。
「営業」としての幅広い商談のフェーズを基礎から網羅していると言える、改めて新しく「営業」に就かれた方にはバイブルのように扱って欲しい1冊です。
「90日間でトップセールスになれる最強の営業術」
目次
・プロローグ 今までの営業、これからの営業
・ステップ1 事前準備 事前準備は商談の土台づくり
・ステップ2 アプローチ お客様に好かれる営業マンになるための戦略
・ステップ3 ヒアリング セールスをする前にお客様の心を知る
・ステップ4 プレゼンテーション 商品のPRではなく、ニーズを満たす解決策を提案する
・ステップ5 クロージング 最後にお客様の背中をそっと押す
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