今回は、webページや販促のためのチラシなど幅広い分野に使える「ストループ効果」について紹介していこうと思います。
これは、売り文句やコピーライトといった細かい部分への指摘というより全体的な設計にかかわる話です。
ですので、どんなに細部にこだわっていても、これを抑えているのとそうでないのには大きな違いが出てしまいます。
しっかり理解して活用したいテクニックですね。
脳はイメージとのギャップに弱い。
ギャップに弱いと言っても、いつもはクールなあの人の可愛い一面にメロメロ……。という意味ではありません。
それは結果的にはいい効果をもたらすものですが、今回はそのギャップが良くない影響を与えるという話です。
たとえば、あなたに「青いインク」で書かれた「赤」という文字を見せます。そしてこう質問されます「これは何色ですか」と。
するとあなたは、その色が何色かすぐに判断できるはずなのに、一瞬の躊躇を経てから「青」と答えるはずです。
それどころか、中には「赤」と答える人さえいます。
それは視覚的にもたらされた色の情報と、漢字の意味から伝わる言語的情報とのギャップがあなたの脳に混乱をもたらしているからです。
このように、同時にもたらされた二つの情報が互いに脳内で干渉してしまう事を「ストループ効果」というのです。
混乱ではなく調和をもたらす。
このストループ効果。
その効果の状況を理解するためには混乱させた方がわかりやすいので、上のような実験を行いますが、実は混乱をもたらすことがこの効果の意味ではありません。
要は、情報が互いに干渉しあうことそのものの話なのです。
つまり黒い字で赤と書いてあるより、赤い字で赤と書いてある方が納得しやすいというのもまたストループ効果です。
他にもゴシック体で「寿司」と書くよりも、毛筆を使った行書や江戸文字のような文字で「寿司」と書いた方が似つかわしい。それどころか、文字だけでちょっと美味しそうに感じる。
そんな干渉するイメージの調和がもたらす良い効果も、ストループ効果の側面の一つなのです。
イメージが商品を際立たせる。
このストループ効果を実際のwebサイトやチラシに応用してみましょう。
たとえば、あるサイトのデザインが女の子が喜ぶような、明るいパステル調の可愛いサイトだったとします。
その可愛いパステルピンクのサイトで、バッテラが売ってあるとどうですか?
はい、そうですね、とてもまずそうです。
では、クッキーやケーキといったスイーツならどうでしょう?
もうこれは本当においしそうに見えるはずです、購買意欲もそそられます。
これはストループ効果によって、サイトのイメージと食品のイメージが干渉しあい、バッテラではそのイメージのギャップで脳が混乱しスイーツでは調和した結果です。
このように、ストループ効果を意識せずに失敗すると、せっかくの商品がつまらないものに見えてしまいますよ。
いかがでしたか、ストループ効果。
一見基本的で当たり前のことに思われるかもしれませんが、基本ほど忘れやすいもの。
実際、これをミスっているサイトは多く見かけます。
きちんと意識してマーケティングを行うことで効果を見せるモノですから、忘れないようにしたい効果の一つであると言えるでしょう。
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