全く見込み客ができない1年半
私がリフォーム会社から不動産の会社に転職した時、営業方法が大きく変わるとは思っていませんでした。
一番の違いがアポイントの取り方です。
リフォーム時代は直接客宅に行く飛び込み営業でしたが不動産は電話営業です。
訪問しなくていい電話営業はとても楽だと思っていましたがとんでもありません。
一日500件以上電話をしてもアポイントどころか見込み客さえ出ない毎日です。
今、思えば当時私の電話営業は一方的に喋るだけのとてもひどいものだったと思います。
見込み客がないのでアポイントも取れない契約もないと言う状態が約1年半続きました。
当然上司の風当たりも厳しくいつも会社を辞めることばかり考えていました。
そんな時ある上司から『お前、アポイント無いなら22時まで電話営業したら』と言われました。当時仕事終わりが21時だったのでそこから1時間ということです。
あの時の事は今でもよく覚えています。悔しかったので意地でやりました。みんなが帰った後も1人で電話営業をしました。そして1ヶ月したら辞めようと思っていたのです。
あの上司の一言が当月トップの売り上げにつながる
どうせ電話するならと思い昼間留守だったとこに電話をしました。
自分に割り振られた電話帳のエリアを徹底的に潰したのです。
これは飛び込み営業をしていた時に夜留守宅訪問からよく契約が出ていたのを思い出したからです。
まず『お昼に電話をしたけどお留守だったので』と最初に伝えることでいきなりの電話ではないことをアピールします。
大体の人はすぐ断りますが、ここで話を聞いてくれる人は少なくとも自分とフィーリングが合う人です。
よく営業で言われるのが例えばお客様が100人いたとします。
そのうちの10人は何もしなくても購入する人で、残り90人のうち10人はどんなことをしても買わない人です。
残りの80人は漠然と『欲しい』と思っている人です。この80人の中から自分にあった見込み客を探すのです。
よく部下に見込みを1日3件見つけろ、とよく言っていました。ここでの見込みとは自分の話を聞いてくれたお客のことです。
話を長く聞いてくれるということは自分とフィーリングが合う、すなわち自分に合う人なのです。
これは私の持論ですがどんな営業マンでも自分に合ったお客でないと絶対売れないということです。確かに嫌いな営業マンから買いませんよね。
まず見込みを1日3件、最初の電話では営業の話はしない、とにかくお客の内容把握に務める、これに限ります。
賃貸に住んでいるお客はいつかマイホームという夢を持っているので、こちらから話さなくても自然と相手から話してくるものです。
お客からそう言う話を引き出すためによく話を聞き把握していくのです。
内容把握とは居住形態(賃貸か持家)•家族構成(子供の数や年齢等)•勤務先•主権者は誰かなど挙げればキリがないですがいざ商談に入ったときにこの情報がものすごく役に立つからです。
ただ、ここで注意するポイントは尋問の様に聞くのではなく会話の中で聞いていくということです。
私もそうでしたがアポイントが取れない営業マンはお客が少しでも話を聞いてくれたらすぐ物件の説明やアポイントを取ろうとします。
そんなことをしたらお客は買わされると思い逃げていきます。
まずお客の話をよく聞く、話をしていくうちなんらかのサイン(ネック)が相手から出てくる。
それを聞き逃さないようにアンテナをはっておくことが大事です。
お客のサインが出ればそれについてのアドバイスをする、この時も売り込みではなくアドバイスをしながら質問(内容把握)をしていきます。
先ほども言いましたが賃貸に住んでいる人は漠然とですが持家が欲しいものです。
そして今の住まいに大なり小なり不満があるものです。
ここでもまだ物件の話やアポイントの話はしてはいけません。
ここでする事は次の電話の約束をする事です。
ただ『ご家族でよく話をしてください』と言ってもほぼしません。
ですから先ほどのネックをアドバイス出来る資料を送ります。
そこから2〜3日後に電話をかけ相手の反応を見ます。素っ気なく断られることも多いですが進展するお客もいます。
資料を見て夫婦(家族)で話をしているお客にはもう一歩踏み込んで話を進めます。具体的にどんな話をしたのか、資料を見てどうだったなどちょっと踏み込んでみます。
ここでも気をつけるのが売り込みではなくあくまでアドバイス的な話をします。
私がよくアポイントを切る際に言っていたのが将来のために勉強しませんか、決して売り込みはしませんよと言うのをアピールしていました。
あと、日時を決める際もお客に決めさせるのではなく『週末、土•日だったらどちらが都合いいか、午前と午後ならどちらがいいか』などと相手に選択してもらいアポイントを切るのです。
中には本当に話を聞くだけのお客もいましたが大抵は商談までいけました。
見込み客を作る際に一番気をつける点は話好きの人もいるのでスパッと割り切って切るのも必要です。
最後に営業マンは常にお客の言葉にアンテナを広げていき些細なことも聞き逃さないこと。
売り込みとアドバイスの違いをよく理解して常にスキルアップしてお客によりよい提案が出来るように頑張りましょう。
次はこちらもどうぞ